公式サイト:96時間公式サイト
もう観たのは9月の映画の日だったと思うのでもうすごく前に観た記憶になってしまいますが一応残しておきます。
映画の監督からして「トランスポーター」のピエール・モレルだし、脚本もロバート・マーク・ケイメンだし、とリュックベッソン関連の映画なので、ある程度期待してはいたわけですが、観た人の感想が面白いの連発だったので、観てみました。
結果、サイコーに笑えた。
父の愛がパリで暴走しすぎて国際問題になる。
これ最近のハリウッド映画に対するアンチテーゼか何かじゃないのか?って位に、本来のハリウッド映画以上に過剰な演出を施して、すごくリズムの良い映画に仕上げていた気がする。故に真っ正面から観ちゃうと普通にキレた父親(リーアム・ニーソン)がパリで大暴走しながら娘を救い出すやりすぎ感満載な映画。ここだけで充分面白いから良い。
僕自身はこの演出上のやりすぎ感こそが監督の狙いだったんじゃないかな?と思いました。
「トランスポーター」の時もそうなのですが、主役が基本的に強すぎて、最後までそのポリシーは変わんないわけです。観客が観たいエンターテイメントは何かのトラブルに対してストレートに答えを求め、エンディングではその答えを得ているヒーローが出てくるだけのシンプルなシナリオで充分なんだ、と言うとても基本に忠実な映画だったから、これだけドンパチを街中でやったり、出てくる悪人は基本的に殺して行くと言う極悪非道な主人公もあっけらかんと観れてしまい、なんか後味すっきりな映画が出来上がったんだと思います。
実際そう思い始めたのは昔の同僚が今回の犯罪組織の一部で、しかもその組織が警察トップまでどっぷり浸かってる事が明らかになって、結構でっかい話になりかけた時でした。
この主人公のお父さんにはそんなお話どーでも良いわけです。娘の貞操だけ、その時は娘の命だけ何とか救えれば、裏社会の人身売買取引市場の摘発とか、麻薬撲滅とかはぶっちゃけ関係ないわけ。
で、そのまま映画は娘捜索に戻って行ったので、この映画はディテールを見せたいわけではなく、あくまでお父さんのアクションと感情面を描いたので、何ともシンプルなシナリオで良いな、と思ったのでした。
本家ハリウッド系の映画は年々ネタ切れ感満載なのか、こういうディテール部分をリアルに描いてしまい、シナリオが本来持っていたリズムが狂う場面もあると思うのですが、今回のTakenと言う映画はさほどアクション映画が得意ではないとフランス映画でありながら、何となく最近観てなかったこのリズム感を持った映画に仕上がっており、何よりもハイウッド映画っぽかったのが印象的でした。
ま、娘の行く先々にこんな疫病神みたいなお父さんが乗り込んでこられても困るのでシリーズ化とか次回作は期待したくないけど。
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