最近このブログで使用してるDBの調子が悪く書き込めなかったのですが、少し修復できたので試しに書き込みします。
私たちは日々、外部からの刺激と情報に浸されながら生きている。
SNS、アルゴリズム、仕事、人間関係
それらはすべて「意識を外側へ引っ張る力」として働く。
一方で、ほんとうに自分の状態を整えたいときに必要なのは、
「内側に戻る」ための環境とプロトコルだ。
本記事では、そのための感覚建築(Sensory Architecture)という考え方をベースに、
「戻る」を強制ではなく、自然に起こる現象として導く設計について記述する。
◆ コンセプト:茶室のようなデジタル空間
茶室には「外界から意識を切り離す」ための一連の設計がある。
・にじり口
・低い天井
・光量と影の扱い
・道具の最小化
そこでは、人の心は自然と静まり、整う。
この「心理的遷移(Transition)」こそが本質である。
この発想をデジタル空間と音響設計に応用する。
◆ 音による意識誘導:空間オーディオ
「音像を可視化する」感覚に近い。
ステレオではなく空間そのものとして音を配置する。
- 高域の粒子感は「距離感」を調整する
- 低域のレベルは「身体への没入度」を決める
- パノラマの広がりは「思考の視野」を変化させる
さらに、AIがその時の心身状態に合わせて空間を変える。
例:
落ち着きたい → 反射音を吸収し、低域は柔らかく、中心像を安定化
盛り上げたい → アタック感を強調し、ステレオ幅を開き、定位を動的に
◆ 生体データ連動(第一段階はシンプルに)
「戻る」をユーザーが選択する操作にしたくない。
戻りたくなった時に戻るようにする。
そのために扱うデータは A:自己申告ベースから始める。
- 今、落ち着きたい?
- 今、意識を切り替えたい?
- 今、頭の中を整理したい?
→ シンプルなUIで状態のみ選択
→ AIが音環境・視覚要素・ガイドを調整
第二段階で、心拍 / 呼吸 / 筋緊張などのバイタルを受動的に取り込む。
◆ プロトコル構造(最小要素)
- 入口
気持ちと身体の状態を一言で言語化する - 遷移
環境音・光・余白で外界との「切断」をつくる - 滞在
音・呼吸誘導・最小限の視覚要素 - 帰還
日常に戻るための音階とリズム変化
◆ これはアプリではなく「建築」である
目的は「音楽再生アプリを作ること」ではない。
意識状態を変えるための建築をつくること。
壁も天井も存在しないが、
たしかに「空間として感じられる場」。
その最小単位を設計し、
そこから拡張していく。
以上が、内面へ「戻る」ための感覚建築プロトコルの初期設計である。
今後は、具体的なUIモジュール、バイタル取得の段階的導入、音空間モデルの微調整へと進む。


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