in the city TOKYO 2005 Presentation に行ってみました

昨日、と言うかもう一昨日ですが、in the city TOKYO 2005のセミナー、in the city TOKYO 2005 Presentationに参加してきました。

大変、面白かったし、ある意味、自分の考えにも自信がわいた。

わざわざ4000円もする4Day Pass(=そのうちメジャーになるかも知れないアーティストのライブが見られる)を手にしてはいるのですが、元々このセミナー(実はセミナーは無料だったのねぇ・・・)247musicを始めた丸山茂雄氏の意図が聞きたくて参加しました。ソニー時代から丸山氏のファンの一人なので、たまたま目の前の席がパネラー控え席だった時は、思わず触りそうになってしまいました。

それだけでもかなり満足だったのですが(笑)、話の途中でコーディネーターをしていた「ヒット学─コンテンツ・ビジネスに学ぶ6つのヒット法則」吉田就彦氏の構成の妙に気づいた。

イベントのサマリーは吉田就彦氏のブログで公開されているので、そちらをお読みいただいたほうが良いと思います。

と、書いてもわざわざこのサイトの記事を読む奇特な方のために、自分でもサマってみます。

そもそもですが、このセミナーは2部構成で1部が吉田氏の講義、2部がパネルディスカッションとなってました。
1部のプレゼンが素晴らしかったのです。ここ数年のネットのブームをうまく説明しているものだと思います。たぶん近々出版するおつもりなのでしょう。テクノラティから引っ張ってきたデータ等説得力があるものでした。自分も今月講師をするので、参考にさせていただきます(笑)。

その話の中で、Artist Oriented Community(略してAOC)と言うネーミングで今後BlogやSNSが出現した以降のアーティストの生きる場所を定義(提議?)されてました。すでにアルファブロガーとかブログ界のスターが生まれているわけで、名前をつけるならそういう名前もあるのかと思いました。

後、ロングテールの話。僕はアマゾンが出したデータをSEOの業界の人たちが引っ張り出してきた頃に知ったのですが、ECの世界ではリアルビジネスでニッチ、マイナーな商品でも売れるチャンスがあり、その商品の順位を横軸に取ってランキングをグラフ化すると、限りなく1に近い線がずーーっと遥かかなたまで続く=ロングテールだと言う話のことです。ちなみにSEO的には多くの商品を売るチャンスが出来るので、売上げが上がると言う構図の提案をするのですが、これって別に音楽業界にも適用できますよね。事実、既にアマゾンはこの手法で収益を上げてますから。これがAOCが音楽業界に貢献できると言う理屈のお話でした。

2部はパネラー3名が追加され、このAOCを肴に各々が音楽とネットの関わりをお話する時間でした。嫁は佐藤氏の話に共感を覚えたようです。矢野晶子もハナレグミも好きだから、ある意味当たり前かと。僕はやはり丸山氏の「実は理屈はよくわかんないでこういう事(247musicの事)を考えてきたんだから、俺の直感も大したもんだろ!!」ってところです。自身のブログであれこれ弄られているのが、大変勉強になっているそうですので、これからもっと面白くなるんだろうなぁと感じました。

ここまでが褒め殺し。

でまぁ非常に和気藹々とした楽しいお話を聞かせていただいただけで満足だったのですが、ちょうど個人的に(会社じゃなくて)今後発展するこの市場で仕事をしたいと思っていたのでいくつか余計にもやもやしちゃったわけです。

ブログやSNSでアーティスト自身が意見を発言し、その発言がコミュニティーで更に加速されていくサイクルが発生する時代と言っても、ロングテールのホントのテール部分にいるアーティスト達がメリットを享受するためのトリガーを引くのは何?
興味無いものには無料でも見にもこないネットの文化から考えると、何もしなければそっぽを向いている多くの人を動かさないと、加速度的な伸びを示す所謂ネット的なサイクルにはならないのでは?

で、まぁたまたま質問する時間があったのに質問する野郎もいなかったので、「みなさん、音楽でもアフィリエイトってやる気あるんですか?」的な質問をしてみたわけですが、質問の仕方が悪かったようで「みなさん、アフィリエイトって良いものですか?」的な質問の回答が返ってきました。おかげで佐藤氏の思いが自分にとても近いことがわかりうれしかったです。僕も基本的に自分の視点が正しいとしか思ってない方ですので。

実はもうひとつP2Pについて質問したのですが(笑)、やはりスルーされました。音楽業界の方しかいない会場だからこの反応で当たり前でしょうが、別に普通の音楽好きが思いつく質問ってこの辺りの話なんじゃないですか?やっとiTMSがネットの音楽流通ビジネスで認められたからって、音楽流通ビジネスではまだごく一部でしかなく、その何倍もの楽曲がP2Pで勝手に流通されているわけですから。これもネットの特性では?無料を好むって。

そもそもネットの音楽流通で人様から金を取ろうと考えているなら、避けないで「止めろ!」と素直に言えばいいじゃないのかと思いました。結局こういうところを避けちゃうと、ブログやらSNSを活用したコミュニティーでアーティストが活動するとか言っても、そういう構図を企業がコントロールしてリスナーを動かしたい意図が見え隠れしてしまい、せっかくの動きも表面的なものに留まってしまうような気がしてしまいます(=期待した程リスナーが付いてこない)。

まぁもともと時間が限られたセミナーなんで、こんな話はどうでもいいんでしょう。
色々考える良いきっかけになりました。

そんなわけで関連URLをまとめます。

・メインイベント
in the city TOKYO 2005

・コーディネーター 吉田就彦氏

ヒットコンテンツブログ
ヒット学─コンテンツ・ビジネスに学ぶ6つのヒット法則

・パネラー丸山茂雄氏
丸山茂雄の音楽予報

・パネラー佐藤剛氏
ファイブディー

・パネラー帽田氏
モバイルコンテンツ社のサイトが見つからず・・

プロフィール
書いた人
野崎 秀吾

Content Syncretist(コンテンツシンクレティスト)
✨ コーヒーとクラフトビールの愛好家で、在宅勤務を楽しむジェネレーションアルファ世代の父。Bromptonでのサイクリングをこよなく愛する。

最近のプロジェクト:
AIを活用して、架空のファッション雑誌風写真集を出版。デジタルアートの新境地を探求。
1999年から続く私のウェブサイトは、私の長年のライフワークであり、成長と学びの旅の記録です。未熟なコンテンツもありますが、それもすべてが私の経験の一部。SNSで私を見かけたら、ぜひお声掛けください。AIとクリエイティビティ、音楽制作の裏側、あるいは日常のことなど、皆さんとの交流を楽しみにしています。

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