運良く発送連絡が始まった初日に到着(そして受取)したので、最初の使用感を書いておきたいと思います。
発送が始まるととりあえず製品開発に関わった人が何かこだわりとかを書く系の記事が良くあがったり、実際に中の人がインタビューに答えたりする記事が良く出てきます。いわゆる背景ストーリーを知る事で製品に対する理解、ファンを増やす効果があり、初動で取り込めなかったユーザーの興味を惹くわけです。
なぜイングレスには公式モバイルバッテリーが必要だったかについて、一応説明しておくよ:[mi]みたいもん!
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斜め読みしかしてないので“バッテリー”が公式である必要についての文を引用出来てなくて大変申し訳ないのですが、写真が素敵なので、きれいな製品写真などはまるっとお任せいたします。このゲームにハマってエージェント活動をしているとバッテリーが必要な理由自体は誰でもわかっている話なので、Ingressの世界観を現実に拡張したような公式な製品が登場した事を機に使用者目線で感想を書いておきたいと思います。
バッテリー性能
もともとスマホのヘビーユーザーなのでIngress以前からCheeroのバッテリーを(3世代のうち)2台使用してきていますが、同じく安定して使えるものなのだろう、、と思います。このバッテリー自体到着したばかりなので、残念ながら性能チェックはお預けです。何かものすごい不具合を見つけない限り、バッテリーなんだから普通に使える物だと思う。じゃなきゃ交換してちょうだい。
見た目1 外箱
歴代のCheero製品と比べると、異次元のクオリティーですよね。
左右の帯の色が両陣営の色である青と緑で塗り分けられています。
あいにく配送の問題なのか、角が潰れちゃってましたが別に飾る物でもないので気にしません。
箱の開け方は香水っぽい印象を持ちました。クリスタルな感じがするデザインなので個人的には合っていると思いました。
見た目2 バッテリー本体
表面のLEDがウリなのですが、個人的には裏の刻印が気に入りました。
ご覧の通りでUSBポートは2つ。
そして2つのボタン。LEDを光り方を変えるボタンと本来はバッテリー残量インジケーター表示のスイッチ
さて、どっちがどっちでしょう?
意匠としては電源スイッチに見える方でLEDが光り始め、充電を始めるのでOKです。でも実際に良くある使い方としては、他のエージェントさんから光り方のパターン変更をお願いされる方が多い(見せて!と言われたりで)、且つそこは暗闇。なのでよく誤操作しやすいというデメリットも多少ありました(=間違って電源ボタンを押して変化が起きない in 暗闇)。まぁきっと慣れです。
見た目3 大きさ
大きさですが、iPhone 6 Plusとほぼほぼ同じくらい。
実際に他のエージェントの方が手にとって発した最初の一言で一番多いのは”あー結構でかいねっ”です。
実際のサイズは公称 約 156.5(L) x 72(W) x 19(H) mm となっておりますが、10000mHa超のバッテリーとして大きいかどうかは個人差があるので評価が難しい部分かなぁとは思います。
見た目4 重さ
実際に他のエージェントの方が手にとって発した最初の一言で二番目に多かったのが”あー結構重いねっ”です。
公式には 約 275g となっております。
ちなみにAmazonで容量が “275g” で検索しますとこんな感じの商品が参考になりそうです。
缶ボトルのコーヒー
ファブリーズ
そして、容量275gの紙コップ!箱の中身をそのまま商品写真にしてるなんて親切且つビジュアル的にも地味にインパクトがある陳列方法と言う事がよくわかりました。
容量275gな紙コップなら手にしたことがある方も多そうなので、重さの感覚はわかりやすいかと思います。そんなに重いわけでもないですよね。別にサイズや重さをdisりたいのでもなんでも無いのですが、エージェント目線での使用法だと例えばこう言う感じで手に持つわけです。

cheero Ingress Power Cube 12000 mAh
iPhone 6 Plusは172gです。 USBケーブルの重さを考慮しないとして単純に足し算すると 172g + 275g = 447gです。
447gとなると約 1 pound (=453.59237g)目前です。
1ポンドと言えばステーキ、1ポンドステーキと言えばリベラ(都民の目線)ですよ。
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今の時代ならいきなりステーキですかね。肉マイレージは良いアイデアだと思う。
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話が肉になりましたが、つまりこのCheero Ingress Power Cube をiPhone(6 Plus)と一緒に使って陣営をアピールしていると、1ポンドステーキを振り回しながらエージェント活動をしている、ようなイメージになると言う事です。そしてこちらは1ポンドのTボーンステーキのイメージ図。
とりあえずやってみた
もちろんステーキの振り回しじゃないです。
1ポンドステーキ同等の重さになるCheero Ingress Power Cube とiPhone 6 Plusを片手にエージェント活動を、です。
場所について細かいことは言えませんが、雰囲気だけ。
crawler的に細かいことは書いてないと言う意味です。
そして結果はこちら。
ようやくレベル14に上がりましたー!いやー途中でなかなか烈しい反撃に合いましてわんこレゾしていたら、、、。
って、その話ではない?同じ日にレベル16になった方とかと盛り上がりました。それはそれで。
バッテリーの重さに対する実際の感想
だいたい2時間くらいほぼ左手で持っていたのですが、結構疲れた感が左手に残りまして、それは食事に入ったお店でビールジョッキを持つ手がぷるぷるしそうな位でした。これはビールがイケないのかな?と思ってハイボールしてみましたが、変わらず美味しかったので、右手でがぶがぶ飲みました。
まぁ使う人がどのくらいマッチョかにもよりますが、慣れると2つ重ねて片手持ちは普通に持ち歩ける重量の範疇だとは思います。無理ならバッテリーとスマホを分けて両手で持てば良いだけですし。僕自身はこれで片手ずつ鍛えていけば軽いエクササイズのグッズにはなりそうだな、と言うのが率直な感想です。
ファッションに関わる分野全部に拡張可能
こうしてIngressの世界観を拡張してくれる公式にライセンスされたリアル課金アイテムが発売されたわけですが、これまでも有志でTシャツなどのアイテムを手売りしている状況はとっくの昔に存在していて、ある意味手先の器用な方が多い日本人らしさやいわゆるMakers的分野として盛り上がりを見せていました。Tシャツなどは良い例なのですが、こうして傍から見てわかるファッション系のグッズは今後も公式に登場する可能性は高いと思います。例えば今回敢えてバッテリーの重さの話をちょっとだけ深掘りましたが、そういう小物が入るポシェットだとか、良く歩くので靴とか、これからの暖かくなる季節に向けての運動用のシャツとか帽子とか、寒い日本の冬に必要なスマホ対応手袋とか、既にそれぞれ勝手に売れているグッズに「Ingressの世界観を拡張する」アイデアを入れて公式グッズになってくる余地は十分にあるのだと思いましたし、それらは必然的に公式扱いされていっても良い対象と思ってます。言い換えるなら別にバッテリー自体が公式でなければならなかった理由は実はそれほどないんじゃないかな(だって正式にIngressロゴを入れられる部分のみが公式の価値)と思いつつも、Ingressの世界観を拡張してコミュニケーションを加速させるグッズやサービスなら公式に取り扱ってもらえると言う事が今回の発売によって明確に伝った点が大きな価値だと感じました。第三者とコラボレーションを進める場合の良い事例だなと感じています。
ビジネス的アピールについて、日本でもローソンが提携してポータル数が増えたり、Darsanaに5000人集まったとか岩手の観光に活かされて100人以上が参加した、とか規模感を伝える部分での数字は公表されていて、実際の現場には全く興味のない経営層も存在だけは認識しているのだろうとは思うので、企画を立ち上げる人が社内にいればまだまだ色々動き始めるのでしょう。人が移動するのだからそれこそ公共交通機関系の企業のうち、どこが最初の企画を発表するのか結構興味がありますし、バッテリーに関しても公式は各カテゴリー1つに限ると公表されているわけでも無さそうなので今回Cheeroに先を越されたAnker社も別のアプローチで公式バッテリーを出してきても良いわけはずです。その手のビジネスの話は個別に進んでいるはずなので、3月のイベントでまた発表されるのでしょうね。楽しみです。
おまけとして個人的な興味
ついでにもう1つ。個人的な興味はこのゲームのコミュニティー形成に興味があります。
今回のように”傍から見てわかるグッズ”というデザインが必要になった背景にはそもそもの課題としてIngressというゲーム自体にコミュニケーションが置きにくい現状がありました。一応機能としては”Comm”というメッセージング機能はあるのですがiOS版は使い物にならないので自分のようなiPhoneユーザーは使ってないです。
それが全ての理由ではないのですが、実際に自分でも楽しんでいると確かにこのゲームのおかげで外出や神社の参拝頻度は格段に増えたものの、スマホのゲームの中でしか展開されていないと言う実はとてもクローズドな環境である事に変わりがないと言う事がわかります。基本が歩きスマホですから周りに人がいてももしかしたら気づかずに歩き去っていると言う事も多々あるはずです。なので、このゲームのクラスタに属する人の属性を鑑みると、”Ingress”と言う1つのブランド配下に連帯感を持ったコミュニティを形成出来ているわけでもないと言う印象が強く残ってしまっています。どちらかと言うと活動する地域に対する連帯感の方が生まれやすく、実際のコミュニティもそういう単位で運営が進んでいます。両陣営で運営形態が違うようなので一概に地域つながりだけでも無いみたいですが。
しかし大半のユーザーはそういうコミュニティに属しておらず、真のソロ活動か普段から付き合いがある別のコミュニティが基盤になっている人がメインなのでしょう(友達から誘われた、とか)。なんせお友達を多く勧誘するとメダルがもらえて高いレベルに行きやすいのですよ。やっている事はどこぞの怪しい宗教と大差ないです。
ゲーム自体に設定された素敵な目的は建前としてあるにしても、実際にそのゲームを続けている人がゲームを続ける目的なんて人それぞれです。単なるストレス発散目的の人もいれば、ちゃんと動いてダイエット目的の人もいるでしょうし。サラリーマンやってる理由が人それぞれなのと同じく、わざわざ起業して社員を雇ったからってその社員が働いてくれる目的は人それぞれなのと同じ事です。
そのくらいの距離感でひっそり活動を続けられるあたりが、これまで程よくユーザーを増やしてきた大きな要素なのだと個人的には感じています。何しろその方が参加者それぞれが自分のペースを守れるから。でもこうして公式グッズと言う形で今まで実社会には可視化されなかった世界観を表に出していけば、当然そこに入りたくない感情や意思統制に対する嫌悪感も必然的に生まれるので、奇しくもIngressで設定された2つの陣営が更に2つに分かれてENLとRESそれぞれに集団と個人のクラスタがより明確になっていくのでしょう。自分のようにそういった現象に興味を持つ人間も増えていると思いますし。
コミュニティーの巻き込み力、グッズによる所有欲、ポイント還元などの直接的なメリット、人が移動するツールになっている点から色々な側面で訴求出来るので、今後も動向を追いたいと思います。個人的にはGoogle GlassをIngress Glass化してくれたら結構欲しいかも。