日本でも12月23日から公開になった「アバター」を観てきました。
なんとも新しい映像体験なので、映画館で観ていただきたいです。
映画「アバター」オフィシャルサイト
この作品はジェームズ・キャメロン監督の最新作で、緑の無くなった地球と対照的な、かつての地球のような惑星で豊かな地下資源に恵まれた”パンドラ”に侵攻する人間と現住種族であるナヴィ族の戦いを最新3DCGで映像化した作品。
アバターとは今なら任天堂Wiiで使われているMiiや、アメーバピグのような自分の分身の事で、この映画では人間がパンドラ上でナヴィ族と交流するために人間と意識を連結して動かす身体として使われてます。
説明を始めれば山ほど説明を要する映画ですが、SF映画としてのアバターの出来もすばらしいと思いますし、自然の大切さを伝える環境ムービーとしてもひと役買いそうな映像美。
ネタとしてはマトリックスだったり、ジブリ映画(もののけ姫)だったり、攻殻機動隊的だったりと、既視感がある場面が散りばめられているようにも感じましたが、それだけの複数の要素をこんなに綺麗な話にまとめ上げたところにセンスを感じます。
そして観ている映像がほぼCGと言う驚き。
実写シーンと思って観ていても、登場するヘリコプターから陸用ロボットまで全部が現実には無いわけです。でもナヴィ族は見るからにCGだけど、こっちの人間側はCGとは思えなくなるような不思議な一体感がこの映像のすごさにつながっているように思いました。
で、そのすごさの背景にあるのが3Dと言うわけです。
リアリティ・カメラ・システムと言う形でエンドクレジットにも出てますが、ジェームズ・キャメロンはこの3D撮影のために新しいシステムを開発しており、言われる通り、今までの目の前に飛び出す感じの3Dではなく、スクリーンの奥に広がる感じ、まるで自分が惑星パンドラの広大な自然の上を本当に飛んでいるかのような錯覚を起こさせる効果につながっています(観れば納得すると思う)。
昨晩観たのはXpanDと言う形式の3Dで上映された作品でした。
本家の解説はこちらにあるのですが、まぁメガネがでっかいのです。
真ん中にセンサーがあり、スクリーン側からの信号を受け取っているそうで、試しに映画の途中でなんどかセンサーを指で隠したら、本当に3Dではない映像になります。そのためメガネには電池も入っていて、重くなっているらしいです。
僕は普段からメガネをかけているのですが、メガネ on メガネでこの大きさを3時間近く続けていると、映画を観終わった頃にはメガネの重さで鼻の付け根あたりが真っ赤になってました。
この辺の3Dに関してとても良い解説をなさっている方のブログがございますので、こちらへ。
3D映画の方式について
3Dは2009年の映像業界が明確に打ち出した方針で、来年からもっと様々な使われ方をされると思いますが、どうしてもメガネをかけての視聴なので視聴者には視野角が狭くなってしまう欠点があります。画面と視聴者の角度も効果に影響するでしょうし、まだまだ改善の余地はありそうな気がしました。
このアバターではその欠点を忘れさせる程の大きなスケールで映像を見せてくれますので、公開中にぜひ映画館で御覧いただきたいと思いました。
そして観るなら真ん中の席で。
メガネの人はコンタクトにするか、軽めのメガネにして行きましょう。
そんなわけで。
[2009/12/29追記]
IMAX 3D版も観てきました。
[映画]アバター (原題:AVATAR) IMAX 3D版
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