昨日、日本MITエンタープライズ・フォーラムと言う団体のセミナーに参加してきました。時間も何なので自腹で(w。
目的は講師がTVBank社と言うソフトバンクとYahooが一緒に立ち上げた会社のCTOの方だったので、どんな仕事をしている会社なのか、興味があったからです。
そのうち同サイトでセミナーの模様が公開されるそうなので、それまでの間、自分のメモ用に(書ける範囲で)大まかなサマリーを。
今回も同じ業界の人にとってはエントリーレベルの話でしょうけど、特に一般の人向けの内容では無いのであんまり真面目に読まないでください(藁。
Yahoo動画は12億PV、4400万ユニークユーザーを基盤にしたIP放送サービスで、昨今のリビングルーム争いとはちょっと違うポジションからIP放送局をやってる(と思ってる)。
サービスとしては
1.Multi Channel Video Streaming
2.Video On Demand
3.Video Posting
4.Video Search
の4つで4/1から本格サービス開始だそうです。
バックグランドデータとして、ターゲット層は10代~30代と言うネット利用率が90%を越えている世代、60歳overのシニア層。TVとインターネットが競合、補完関係であると考え、TVのシェアを奪うようなサービスを考えている。直接的なライバルはCATVなど・・・。
リビングルームへの参入より、インターネット側のユーザーに対しての参入障壁が低い方を選んでいる点がGyaoやYou Tubeと同じです。先に設備を整え、コンテンツを更新するシステムを完成させたい考えなのでしょう。
基本的な収入モデルは
1.無料コンテンツ
2.キーワードマッチング広告、CMで回収
広告モデルの場合の収入は
・ユニークユーザー数×一人当たりのアクセス回数/月
で計算するそうです。つまるところ、44000(単位は何?)がbreak even pointって事なんですか?(アクセス回数は10回ぐらいを想定してると言ってましたので)
Yahooユーザーが100%この手のサービスに興味を示すとも限らないのでそれ以下って事でしょうね。
逆にコストは
1.ネットワーク
2.コンテンツ調達
3.コンテンツ配信
これはしょうがない。部分はありますね。正直、無料でやるとなるとこの巨大なコストに押しつぶされてしまい、過去にいっぱいサービスがつぶれたと思います。
そこで2.のコンテンツ調達に関して良く話に出るのがLongTail。
昨日の説明だとこのLongTailをLongerTailにしたいとの事。
Longerは変だ。そもそもLong自体がStaticではなくDynamicって言う定義なんだと思うけど。2:8の8は人やマシンがコンテンツを作れば作るほどストレージの限界までは増えるわけだし。
まぁいいや。とにかくそのLongerTailで安価にコンテンツ調達をしていきたいので、ユーザー自身が作るコンテンツに興味があるそうです。
そういう話を聞いたら普通ぱっと思い浮かぶのは「はてな」だ。質問はしませんでしたが、彼らのスピードは相当意識しているのでしょうね。
コンテンツがどんどん増えてくると大事なのが検索。そこでサーチエンジンを開発しているそうな。
ベータ版が紹介されてました。これ。
良く出来てると思いますが、最近話題のqooqleの方が軽くて一覧性が高いと思いました。このエンジン、Descriptionのデータを更に検索し、他のサイトのよさげなコンテンツを探しに行ったり、広告を表示したりするそうです。ずいぶん粘着系なエンジン作りましたね(w。かっこいいです。
このサーチエンジンから広告収入を得るようです。いわゆるネットのあちらの世界の経済で得た収入をコンテンツ獲得やシステム改善にあてるわけですね。
非常に雑な言い方をするならば、動画に特化した形でGoogleとはてなを合わしたようなものを使って、Yahooへのトラフィック流入を増やし続けたいと考えているように見えました。ヤフオク以外、あんまりYahooのサービスって使ってないのですが、結局Yahooの戦略は何だかんだと言ってYahooに集まってくるネットユーザーをYahooのドメインからよそに行かせないようにすることで、サイトの価値を高め、高い広告収入を得るモデルである事には変わらないわけですよね。いや、これこそが地主のビジネスだと思いました。細かい話までをメモっちゃったけど、これがサマリーってなんですよね(w。
あちらの世界じゃ持たざる者になってる大半の会社にとっては羨ましい限りです。
以上。
(前日のエントリーに続く)
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