LINE が 急成長を続ける秘訣 LINE 森川社長

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デトロイトトーマツベンチャーサポート株式会社主催のFAST50キックオフにお邪魔してきました。

LINE森川社長

LINE森川社長

イベントは2部構成で前半がLINE株式会社の森川社長の講演、第2部が森川社長とTVS社主催のイベントで昨年度に上位入賞した企業の社長が登壇したパネルディスカッションでした。

あいにく森川社長の講演の前半は聞き逃したのですが、聞けた範囲の講演要旨はこんな感じです。
簡単なメモなので、背景などは他サイトの取材記事も参考にしていただく方が臨場感があると思いますのでいくつかリンクをつけておきます。

あえて事業計画をほとんど立てない

事業計画は先が見える事業では確かに意味があると思っている。
ただ、新サービス、新しいビジネスモデルを行っていこうとすると、計画の修正より事業そのものに集中した方が良いと考えている。
特に日本人は計画を建てるとその計画を忠実にこなそうとしてしまう傾向があるが、自分たちは計画を超えたいと思っている。

事業計画 : LINE社長森川亮のブログ

LINEは事業計画をほとんどつくらない | インタビュー | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

徹底したアジャイル型

事業のコンセプトを決めたらデザイン、開発を同時に進行させて、いち早く市場に投入するようにしている。
そのために気をつけているのは会議というもの自体を減らす事、情報共有をあまり行わない事。
情報共有をやりすぎると色々な意見が気になってしまい、当初のコンセプトが実現出来ない事が多い。
一般的には時間を掛けて仕様書を一生懸命作成するものだが、LINE社では仕様書を作っていない。時間が掛かる作業だし、短期の開発の場合はその時間がもったいない。
デザイン→開発のサイクルを2−3ヶ月で回している。

3カ月先の計画なんて無意味ー 『LINE』躍進を支える”未来を決めない”開発スタイル【キーパーソンインタビュー】 – エンジニアtype

フルスペック<スモールスペック

たしかにエンジニアが仕様を考えるとスケジュール全体は見えやすいが、技術ベースで話が進んでしまい、とかく多機能になってしまう。
LINEが参入しているスマホの世界はわかりやすさが重要なファクター。なのでデザイナー中心で「わかりやすさ」、「気持ちよさ」を重視して進めている。
結果として、シンプルなものになり、ユーザーにもコンセプトが伝わりやすくなっていると感じる。

サービスリリース後の羅針盤はユーザー

最初の感覚を重視している。その感覚でリリースした後はユーザーの使い方を見ながら変更する。

メディアやユーザーの声を各部門でチェック

ソーシャルな声も含め、フィードバックされたものはそれぞれの担当がしっかりチェックしている

高速PDCA

品質を下げてリリースすると言う話ではなく品質は高いものをリリースする努力はしているが、ユーザーからのフィードバックは実際の数字を見ながら進めている

海外展開もスモールスタート

既にアジア圏だけではなく南米なども含めスタートさせているが、最初から拠点は定めていない。
社員がいくつかの国を受け持ち、各国を転々と回りながら進めている。
そうする事でひとつの国へのこだわりも減らすことが出来るし、人員も最小に出来、意思決定スピードは上がっていると感じている。
それぞれの状況の変化を見て対応している。

デバイスチェンジによる市場変化、競合の出現による市場変化

(良く、大企業から中途で入った人からすると変に思われるようだが)会社の方向性がころころ変わる。
天気ならころころ変わるのも納得できるだろうが、会社がそうだと戸惑う人もいるようだ。
ただ、大事なことは変化を受け止めることだと考えている。
ダーウィンの進化論でも変化に適応出来た生物が一番強いとされている。変化をチャンスと捉えていきたい。

目指すは「スマホのゲートウェイ」

No LINE, No Smartphone life.
O2Oプラットフォームも目指している。これはビジネスアカウント、LINEマイレージなどで実現する。
<補足>
既に公式アカウントなどで店舗誘導などの実績が出ているためその延長線と思われる。

クーポン配布された人の25%が来店!『LINE@』のマーケティングとは

世界共通のインフラへ

世界で一番になりたい。

LINE登録利用者、7月中にも2億人突破へ  :日本経済新聞

第1部は以上。

統計的な話が前半に出たんだろうな、と思いつつそもそものリーチ力と言う観点でおもしろまとめがあったのでご紹介いたします。

もうFacebookだけじゃない!?定量と定性から読み解く、複数ソーシャルメディアの普及と企業の活用|U-NOTE【ユーノート】- ビジネスマンのためのノウハウまとめを無料で

これらプラットフォームを活用する側の企業としてはそれぞれの特性に合わせた使用法を心掛けたいところですね。

デトロイトトーマツベンチャーサポート第2部

デトロイトトーマツベンチャーサポート第2部

第2部のパネルディスカッションのお題は3つ

  • 急成長の秘訣は?
  • 急成長組織のマネージメント
  • 今後の展望

パネリストは以下の方々でした。

LINE 株式会社 代表取締役社長 森川亮 氏
株式会社 gumi 代表取締役社長 國光宏尚 氏 (Fast50 2012 第1位)
地盤ネット株式会社 代表取締役 山本強 氏 (Fast50 2012 第2位)
株式会社 UBIC 代表取締役社長 守本正宏 氏 (Fast50 2012第4位)
株式会社 エスキュービズム 代表取締役社長 薮崎敬祐 氏

1時間位のログなので感想だけにしますが、多くの企業が先んじて失敗をしてノウハウを貯め、市場が温まった時にはそのノウハウを活かし、リソースを突っ込んで成長していると発言していました。

若干堅めの会場の空気の中で、株式会社 gumiの國光社長がかなり飛ばし気味でしたが印象に残りました。

「去年は正直きつかった」
「来年には上場。その後買収しまくって、数年後にはディズニーと戦う、そんな構図を目指したい」

また、株式会社 エスキュービズムの薮崎社長の話では

「自分は25歳まで学生をやっていて学生時代に元気だった友人が社会人になって元気がなくなっていた」
「優秀なやつらを雇うには収益を上げなければいけない、と言う観点で事業を行ってきた」
「成長率200%を超え続けたあたりで社員から厳しいと言う声が出てきたので今は200%を維持するようにしている」

と言う事業の組み立て方が逆の発想と言う点が印象に残ってます。

地盤ネット株式会社の山本社長の話では

「400%の成長率達成と言う事は、1ヶ月掛かる仕事を1週間でやれるか?だ。そういう考え方をしてもらう」

と言う話がとても成長率云々の話をとても具体的に表していて印象に残りました。

※関係者の方へ
 ブログへの記載は承諾取ってませんので問題ありましたらご一報くださいませ。
(だいたいご本人があちこちで公言なさってる話しか書いてませんけど)

<2013/07/23 追記>
長かったのでタイトル変えました(寝る前にばばっと書いたので読み返してなかった)

プロフィール
書いた人
野崎 秀吾

Content Syncretist(コンテンツシンクレティスト)
✨ コーヒーとクラフトビールの愛好家で、在宅勤務を楽しむジェネレーションアルファ世代の父。Bromptonでのサイクリングをこよなく愛する。

最近のプロジェクト:
AIを活用して、架空のファッション雑誌風写真集を出版。デジタルアートの新境地を探求。
1999年から続く私のウェブサイトは、私の長年のライフワークであり、成長と学びの旅の記録です。未熟なコンテンツもありますが、それもすべてが私の経験の一部。SNSで私を見かけたら、ぜひお声掛けください。AIとクリエイティビティ、音楽制作の裏側、あるいは日常のことなど、皆さんとの交流を楽しみにしています。

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コメント

  1. […] 先日の話や以前ご本人にお会いした時の感触を合わせると成長を最重要としているのは社長の経営判断だと瞬間的に思ったのも事実です。 […]

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