文系目線で見る ハッカソン (hackathon)のtips

hackathon memo
hackathon

先週、お仕事の関連でハッカソン (hackathon)の審査員をしてきました。

ハッカソンとは – はてなキーワード

参加したイベントはこちらです。
challengers.jp

今の仕事から考えるとこういうハッカソン的な世界とは全く無縁な感じだと思う人がほとんどだと思うのですが、自己紹介にも書いてあるように、むかしはOBIIと言うサークルで開発合宿(今じゃ死語?)をやっていた事があり、こんな感じの活動もしていたので、個人的にはまだ親近感のある世界だったりします。自分で参加するには年を取り過ぎましたが。

当日は23チームも発表があり、今回は1チームあたり120秒のプレゼン時間だったのですが、全部の発表を見ていて”やっぱコツってあるんだよな”と感じたので、その時のメモを成形して書いてみます。
技術者目線の感想文は散見するので、文系目線で。

ネタのキャッチーさ

ハッカソンはお祭りですし、たった数分の短い時間で人の脳に記憶に残すわけですから、難しい説明抜きで理解してもらえるテーマがいいに決まってます。説明聞きながら”まあ、そりゃ大事だよねー”位の重いテーマを扱ってしまうと、最初の障壁で頭が止まってしまって話に巻き込みにくくなってしまうので。

コツとしては”so what”と言われるだろう部分だけ熱心に考えるって事です。普通に思考すると課題に対して解決策を提供します、が美しいと思うのですが、はたから見ると、それでその先どうなる?と言う疑問が必然的に生まれてきますので、最初からその疑問をガツンと潰してあげると人の記憶に残りやすいと思っています。
もしくは、全く疑問に答える必要すらないアイデアなんだぜ!と気付かせる、その位にぶっ飛んだ話に仕立ててしまうのもありとい言えばありです。

もちろん、敢えて小難しいテーマを題材にしつつ、出てきた解決策が素晴しければこの障壁は華麗にクリア出来ますし、設定したテーマとのギャップのおかげで評価は上がると思います。この辺りはチームでどういう戦略で勝ちに行くか?合意を得る事が必要。
勝敗にはこだわらず、やりたいことをやるのも立派な参加動機だと思いますが、せっかく同じ時間をかけて何かしらの称賛を得る人と得られない人がいるのは何となく残念な気がするので、お祭りをお祭りとして楽しむスタンスで割りきっても良いんじゃないかと思いました。

逆に割り切れてないチームを見ると、審査側としてはなんとも残念な印象しか残らないと言うか・・・。

何としてもデモに持ち込む

はっきり言って、プレゼンの時間で最もインパクトを与えられるのはこのデモの出来栄えによります。
どれだけ高尚なテーマに取り組んでも、動くものを見せたチームの方がオーディエンスの記憶に残りやすいわけですし、言わばアイデア勝負なハッカソンではどう鮮やかに課題を解決したのか?を見せつけるには唯一且つ最高の手段だと思います。

とはいえ、予想外の事が当たり前なので、デモしたくても残念ながら動かない、と言うケースも多いと思うのです。
理由は色々あり、そもそもの技術力だったり、デザインが間に合わなかったり、途中でもっと面白い事に気付いてしまったとか。
そうやった発散が一番の醍醐味なので、楽しめば良いだけだとは思いますが、最初にまとまったアイデアからブレずに進める初志貫徹さが一番人の心にもストレートに伝わるものだと思ったりはします。仮になんとか形にまとめるだけの技術力がチームにあったとしても、プレゼンを聞いていると何となく突き抜け感が無い印象は拭えないので。

チームビルディングとタイムマネジメント

結局のところ、プレゼンの時間で最良のデモを行うためには必要なことはこのへんに尽きると思います。
作業に充てられる時間は元々限られており、その中で一番インパクトが与えられる部分を考えるとUIのデザインは外せないでしょうし、そもそも意図通りの結果を画面に返してくれるための開発だって必要です。そう言う役割分担や進捗管理が出来るPM的な人も必要だと思います。誰と組むか?今から何を作るのがゴールに近いのか?予定通りに進まなかった時のバックアッププランまで作れるか?あたりを最初に意識しておけると、時間の使い方が変わるとは思います。
これって仮にハッカソン以降も開発を続ける上でも引き続き必要なことなので考えておいても無駄ではないと思ってます(ハッカソン中はプロジェクトのキャッシュ・フローとか考えなくていいし)。

言い換えるならば、事前の想定なしの”マジガチ”なハッカソン出場と言うのは、無謀ですが、参加者としてはすごく楽しいと思う。普通に生きてると”マジガチ”な開発ってあまり発生しないわけですし、結果も素直に受け止められるはずなので腕試しにはなると思います。

プレゼンウケしか狙わない戦略でそこしか作らないって割り切りが自然と出来ていれば結構な作り込みが出来ると思いますが、周りのレベルが高いとすごく薄っぺらいプレゼンになってしまうので、諸刃の剣ですね。

思い出話で恐縮ですが、OBIIの開発合宿でやっていた流れはこんな感じでした。
(集合)

  1. 自己紹介 各自のアイデア発表
  2. チームビルディング
  3. チーム毎にブレスト
  4. 1次発表
  5. 夕食
  6. 更にブレスト、開発(エンドレスで)
  7. 朝食
  8. 最終発表&今後のスケジュール検討

(解散)

今考えるとアイデアソンとハッカソンの一部を一緒にやっていた感じなんですね。当時は全く気付きませんでしたが。

運営のコツ(by Google)

ちなみに#gdgdnomiと言う言わば勉強会後の飲み会だけを切り出したような飲み会をほぼ毎月開催するようになって今月でかれこれ3年目に入ったのですが”そもそもお酒が入るとみんなクリエイティブになるからそこだけ切り取ったら面白いかもな”と気付いたのも、こういう活動をしていた頃だったような気がします。当時、ブログとか書いていた人ってそれぞれの分野で変態な人ばかりだったので。今はどういう集まりが多いのかよくわかってませんが。

濃くて盛り上がる最小単位(多くて10人位)で集まるのは本当にカジュアルに出来るようになりましたね(都内が中心なのかも知れないけど)。

追記:
審査の基準とかそういう話は省きました。
規定や指示が無くても審査側は審査側として見てるところはあります。

プロフィール
書いた人
野崎 秀吾

Content Syncretist(コンテンツシンクレティスト)
✨ コーヒーとクラフトビールの愛好家で、在宅勤務を楽しむジェネレーションアルファ世代の父。Bromptonでのサイクリングをこよなく愛する。

最近のプロジェクト:
AIを活用して、架空のファッション雑誌風写真集を出版。デジタルアートの新境地を探求。
1999年から続く私のウェブサイトは、私の長年のライフワークであり、成長と学びの旅の記録です。未熟なコンテンツもありますが、それもすべてが私の経験の一部。SNSで私を見かけたら、ぜひお声掛けください。AIとクリエイティビティ、音楽制作の裏側、あるいは日常のことなど、皆さんとの交流を楽しみにしています。

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