SMエンターテインメントがプロバイダを買収

元ネタ:BoA所属プロダクション、コンテンツプロバイダを買収–次の一手とは(Cnet)

日本人的には韓国のAvexとも言える音楽プロダクションのSMエンターテインメントが会員数1400万人を有するDamoimを買収したと言うニュース。

いち音楽プロダクションが徐々にネットと融合をはじめ、独自メディア化する動きに出ている良い事例だと思う。
日本でもAvexはずいぶん前にAvexネットワークと言う名前でプロバイダー業までやっていた気がするが、今はポータルサイトと言う位置づけだけのようだ。

avex network|エイベックスのエンタテインメント情報ポータルサイト

アーティスト自身のブログとかは当然やってるわけだが、今回のニュースにあるようにコミュニティー形成に役立つツールを提供していない。つまるところまだ広告ツールとしてのWebと言う付き合い方なんだと思う。

こういう状況を、どう読み解くかは悩ましいのだが、僕はアーティストが事務所のイメージ戦略抜きに勝手にファンと交わってもらうと、化けの皮が剥がれて、今まで散々金かけてイメージを作り上げてきたのに一気に無駄になるから困るんでやってないのだと思ってる。

もちろん一般論としてはネットで自ら情報発信する音楽アーティストが多い事も事実で、僕の偏見なのだが、Avexに所属しているアーティストの場合、そういう風に情報の発信はしても公開された場で双方向にコミュニケーションを取るようなイメージを前面に打ち出しているアーティストが少ない気がしているからだ。例えば誰か?とかは特定するつもりはないので単なるイメージ論ですが。

じゃあどうやってファン・コミュニケーションを取るのかと言うと、インストアライブ&握手会とか、a-nationのような所謂全部のせ的イベントの開催とかなんかでやっているのだと思う。つまるところ実利が伴わないPRなんて効果は無いのさ!と言う現実派なんだと思う。
僕はこういうスタイルを古いとは敢えて言わないようにしているが、今後ネットのあちこちでプチプチ台頭して来るDeepでどろどろしたコミュニティーベースの活動をするアーティスト達とは確実に違う戦い方だと思う。

単純にヘッド型とロングテール型2極化モデルと言ってもいいのかも知れないが、僕自身はこれがネットがメディアになった時代のアーティストのライフサイクルなんだと考えてます(まぁこの手の話は別に新しい話じゃないでしょ)

[仮説:ネットから生まれるアーティストのライフサイクル]
1.Deepでドロドロした感じの音楽活動の開始
2.ドロドロしたコミュニティー形成(何か汚いなぁ・・・)
3.コミュニティーが拡大していきメジャーデビュー(他メディアと接点)
4.メジャー路線で今までにない経済的自由を手に入れる
5.余裕が出来て、よりコミュニティーベースのDeepな音楽性に戻っていく
(以後、アーティストのペースで自由に創作活動)

今のところフェーズの切り方は適当なのですが、世に言う自称アーティストは3番目に行き着けなかったりする人がほとんどで、逆に色々訳あっていきなりメジャーに行っちゃった人の場合は1番目を経験してないので消費されて終わってしまうアーティストになりやすいのだと思ってます。

5番目以降に至っては大概のアーティストはここで終わってるか、更にプロデューサーとかに昇華してしまい、アーティストとしては一線から退いてしまうのだと思う(その頃には老体だ)。

各フェーズの期間はアーティストそれぞれの問題だから一概に何とも説明できないのがこの手のビジネスの難しいところですよね。

プロフィール
書いた人
野崎 秀吾

Content Syncretist(コンテンツシンクレティスト)
✨ コーヒーとクラフトビールの愛好家で、在宅勤務を楽しむジェネレーションアルファ世代の父。Bromptonでのサイクリングをこよなく愛する。

最近のプロジェクト:
AIを活用して、架空のファッション雑誌風写真集を出版。デジタルアートの新境地を探求。
1999年から続く私のウェブサイトは、私の長年のライフワークであり、成長と学びの旅の記録です。未熟なコンテンツもありますが、それもすべてが私の経験の一部。SNSで私を見かけたら、ぜひお声掛けください。AIとクリエイティビティ、音楽制作の裏側、あるいは日常のことなど、皆さんとの交流を楽しみにしています。

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