通信と放送の話(雑文)

CnetとITmediaに出ていた通信と放送関連の2つの記事。

[1つめ]
放送と通信を“連携”–KDDIと日テレが音楽番組を中心にサービス提供へ

[2つめ]
“テレビでネット”は必要か

別に融合の話じゃないので、そーそーネタにする事もないんだけど、何となく「通信と放送の」と言う枕詞が付いてるとついつい読んでしまう自分が悲しい。ちなみにTナビはインターネットなんかじゃなくIPデータ通信をしてるテレビと言う点は前にコンテンツの仕様を見せてもらって知ってました。が、すごくチープな環境を前提にしたコンテンツを、このリッチメディアがいいよね!とか叫ばれ始めた時代に、これからも続けていこうという発想が過去の負の遺産を背負い続けてぽしゃっていく話に見えてしまう。別に僕は見ないから困らない。しかし経産省と総務省が絡むと税金が無駄に使われてる気がする。無駄な歳出をする位なら、早くメーカーにthe Internetにちゃんと接続できるテレビでも開発させて欲しいと思う。

でもまぁ無理やり話を展開するならば、両方の記事において、通信と放送は補完関係あると示唆してるわけですが、つまるところ一生掛かっても融合なんてなくていいんでね?と言ってるような気がしてます。
融合と言う言葉は通信キャリアが双方向のIP放送事業に乗り出す時に使う言葉なのか、放送局がインターネット上で放送コンテンツを垂れ流す時に使う言葉なのか、その両方をmixした新しい双方向メディアを構築する時に使う言葉なのか、それぞれの人の軸足によって定義が変わってしまうので、事実上実行される事は無い言葉なんだろうとたまに思います。

僕のスタンスとしてはインターネットが広く一般に使われるようになり、そのインターネットが巨大メディア化していく事で、新聞・雑誌、ラジオに始まる無線放送がマスメディアと言う名の特権階級的なポジションで情報を媒介している世界を普通の規模に戻す点に面白さや価値を感じてます。なぜってメディアはあくまでも媒介であって、本当に面白く、この流れの中で主役なのはコンテンツを作ってる側とそれを見て感動する側だと思ってます。なので、この両者はもっとわがままでいいんじゃないか、と言う考えが根底にあるからです。
裏を返すと媒介者が意図的につまらないコンテンツを面白くプロモートする必要も無く、それぞれのコンテンツプロバイダーの良さと影響力の範囲で視聴者が付き感動が生まれればいいと思ってます。それが所謂ロングテールな発想で放送を捉えた場合に出てくる姿なんだろうと思ってます。これが面白いか面白くないかは人それぞれでしょうし、大きく望まなければもう実現出来てますね。

法制度面はあえて無視して話を続けます。
例えば非同期にコンテンツを見られる、よーするにビデオ録画しておける機能の事だけど、こんなのわざわざ視聴者がレコーダーなんか買わないでもいい機能で放送する側が見たい人にコンテンツを届ける義務みたいなもんだと言う気もするんだけど、未だに放送では行われる事は無い。で、youtubeがユーザーの努力でそういう使われ方をし、いろんな人がその面白さに気がついたのが今の段階だと思います。このユーザーの努力でと言う部分が重要なんでしょう。「いやいや、youtubeのおかげで僕の新作ビデオを公開できるようになったさ」と言う人もいるかも知れない。どれだけこういう人の新作ビデオを見る人がいるかはわかりませんが、こういう形で小さい放送局がどんどん増え、それを教授する人が増えていく事が所謂マイメディア化の中身なんだと思ってます。
とはいえ、毎日をそこまで自分の目的で生きていられる程意志の硬いタイプの人が一般的だとも思わないので、日本じゃdiggではなくはてブ的なもの、ブログよりmixiっぽいものが必要なんでしょうね。結局何だかわかんない一体感のようなものが感じられないと不安なんでしょうか。

ま、ここまで書いてなんですが、放送による所謂マスメディアが無くなってしまうと困ってしまう企業が山ほどあって、そもそもそういう企業とともに放送メディアが育ってきた過去があるわけだから、そうそう簡単にインターネットが所謂マスメディアの主流には位置づけてもらえないような気がします。どっちの手段にも特性があり、結局のところは、それぞれの利点を生かした組み合わせで共存と言う大人な結論の出し方で今のところ世の中が回っているようです。このバランスを保てなくなっていくであろう2011年までの動きがとても楽しみです。

あえてデバイス面での話を抜きにして見ましたが、ワンセグやスマートフォンへの流れはひとつのトリガーだと思ってます。どうもキャリアの動きを見てるとそういう風には動いてないようにも見えますが・・・。