あまり書いてる時間がないので走り書き程度ですけど。
丸山さんのところのブログに放送と通信の融合の話がちょこっとあったついでに、ブロードバンドを使って新しい作品を作らなきゃいけないって話が書いてあったのに共感してるのですが、これって色々な切り方がある話だなぁと思いました。
一般的にインタラクティブと言う特徴を持つインターネットと言うメディア自体がコラボレーションに向いてるツールではあると思うので、既にアーティストと自覚してる人達が集まって新しい作品を創る機会はいくらでもあるでしょう。これは既に制作現場でそうなってますし。
ブロードバンドが一般人の手に届くようになったので、これまで”持たざるもの”だった個人でもある程度作品を世界に発表できる環境は整ってきている。そうはいっても聴いてくれる人は不特定多数と言わざるを得ない。
これがブログやSNSのような個人の声を拡張するツールを使っても、実は大きな変化は生むためにはどこかネット上のオーソリティーがある機関に評価される必要がある。こういう構造はこれまでマスメディアが担ってきたマスプロモーションと大きな差が無いように見えます。使うツールが違うだけで人の動き方は同じでしょう。ネットのマーケティングでよく言われているアテンションを獲得するのが大変なわけです。アーティスト個人がネットの世界で一生懸命泳いだとしても泳げる範囲はすごく狭いかも知れませんし、仮にあちこちにトラックバックを貼りまくっても、すごく早く話題が過ぎ去っていくネットの世界では秒速で消えていくブーム程度なのかも知れません。すごく悲観的に見ればですが。
僕自身はこういう風にアテンションを高めていこうって発想自体がもしかしたらネットと言うメディアの特性を生かし切れていないアーティスト活動なのではないか?と思う時があります。つまるところ新しいメディアでオールドスタイルのビジネスをやる。インターネット上のショッピングモールをやる(楽天)やインターネット上で広告収入ベースの放送局をやる(Gyao)。これまでとはビジネスをするロケーションが違うだけな気がしてるので。人に聴いて欲しいからあっちこっちで曲を配布したり。そっちの活動が忙しくてクリエイティブな仕事に専念できない可能性もありそうですね。マネージャーがいるわけでもないんだし(w。
こういう視点で新しいやり方ってなんだろ?って考えると、結局アーティスト個人がそれぞれのやり方、タイミングでのびのび作品を創り続けていく環境になる事なんじゃないかと思いました。続けていけるってところが大きなポイントなのですが、今までこの続ける事が現実的に無理だったから諦めてた人がほとんどだと思います。ここが変わると市場は大きく変わるのではないでしょうか?その兆候として、プロとアマチュアの垣根がとっくの昔に無くなってきてるでしょ?もともと無かったんじゃないですか?プロとアマチュアをわけている壁なんて。
練習量は専業の人にはかなわないだろうけど、センスにプロもアマも無いんだから。
そりゃまぁ圧倒的に聴いてくれるお客さんは減るでしょうけど、聴いているのは間違いなくそのアーティストのファンでしょうし、応援してくるでしょう(w。
あえてどの辺でお金回収するの?って話は書いてないのですが、アーティストの制作活動の資金や設備を提供して消費者から費用を回収しようと言うビジネスモデルが残るのにしても、企業がネットのアーティストとファンの間にある特性を利用しようと思うこと自体、消費者に見透かされてる時代になってると思ってます。そういう意味ではアーティストとは個人ではなく、ファンも含めたコミュニティーを単位としたビジネスユニットになるのかも知れませんね。
コメント
丸山さんのブログからここに来ました。なんて的をついた分析かと、驚きました。僕が日頃なんとなく腑に落ちないもやもや感をあまりに見事に整理されていて、感動しました。
あなたが何者かもまだこれしか読んでいないので知りません。これからじっくり読ませて、又勉強させて頂きます。
空やんさんのお役に立てたようで、書いた本人としては大変励みになります。お褒めの言葉ありがとうございました。
当方、普通のサラリーマンをしている大したものではありませんが、これからも空やんさんに楽しんでいただけるネタを書いていきたいと思ってますので、よろしければまた遊びに来てください。