マトリックスと英雄(ヒーロー)の共通点・相違点

eiga.comの特集記事。
どちらも2003年で大好きな映画なので、気になった。

両方見た者としてこの論点で言わせていただくなら、テクノロジーは同じようなものを使っているが、別のものだろうと思う。

共通しているのはそれだけであって、根底に流れる思想も映画としてのコンセプトも違うところにあると思った。

マトリックスはあくまでオリジナルストーリーで作られている物語であるのに対し、ヒーローは一応史実に基づいたストーリーである。歴史の渦の中に埋もれていたひとつのシナリオを映画に仕立てたようなイメージである。よってトリッキーな結末にはならず、蕩然の結果となる。マトリックスもこれまでの映画や史実、出来事のサンプリングを寄せ集めているが、その料理の仕方がハリウッド流。オリジナルであるからこそ、結末に対して様々な憶測が生まれ、ムーブメントを産みやすい。どちらが良いと言うわけではなく、生い立ちが違いすぎる。
もちろん一般にわかりやすいのはマトリックスの方でしょう。たとえストーリーが難解と言われても映像的に観てエンターテイメントと言い切れるクオリティだ。

コンセプトについては両者戦うことは美しく、悲しいことである、と言うものを表現しているのではなかろうか?ヒーローは特に主人公しか戦わないので、戦いの悲しさをより増長しているように思う。マトリックスは無駄に敵の数が多い場面が多く(映像的効果・迫力を求める=ハリウッド的)、ガンダムで言うところのジムやザクのようにやられて当たり前的な印象を与えているため、戦う事=空しいことが薄れているのではなかろうか。

なぜに空しいか?の理由は簡単で、世の中が平和ならば別に戦う必要など無いからである。マトリックスだってAIとの共存を真面目に考えていれば戦争などしなくては就らない程、人類は虐げられる局面にならなかったわけだし、ヒーローでも人類はあれだけ優秀な剣士達を無駄に失うことはなかったわけである。それを知った上で真剣に戦っているからこそ、その姿が美しくて、空しいと僕は思う。

戦う事についてはこういう共通点を持っていると思うのだが、あいにくマトリックスのテーマは「個人の選択と運命の関係」で、英雄(ヒーロー)は頂点に立つ人間の器と平和の大切さをテーマにしているように思っている。なのでマトリックスにおける戦いはあくまで結論に至るための通り道であって見世物に感じるわけ。だからマトリックス的解釈で英雄(ヒーロー)を観ることは出来ても、逆は難しい。

主人公について言うなら、全く同じ事を言ってる点はあると思うよ。
全ての人はそれぞれ役目(目的)を持って生まれてきた。だからここにいるのは必然なのである、と言う点。

救世主としてのネオと最も始皇帝に近づいた暗殺者 無名は共に映画の中で自分が持って生まれて来た役目を悟って、そこに向かって歩いているじゃない?(ネオはレボリューションで悟るのでしょ)これは同じ。
かっこいいと思ったし、或る意味羨ましかった。

どっちが優れていると言う評価は出来ないのだが、今のところ英雄(ヒーロー)の方が僕には考えさせられる点が多く、深く感動した映画だ。マトレボ観たらまた変わるかもね。

英雄 ~HERO~…

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